ジェレヌク(Litocranius walleri)は、ウシ科ジェレヌク属に分類される偶蹄類。本種のみでジェレヌク属を形成する。ゲレヌクとも。別名はキリンレイヨウ、キリンカモシカ(麒麟羚羊)、ジラフアンテロープ、ジュラフアンテロープ。
分布
- L. w. walleri ミナミジェレヌク
ケニア、ソマリア南部、タンザニア北部
- L. w. sclateri キタジェレヌク
エチオピア南部、ジブチ、ソマリア北部
形態
体長140-160センチメートル。尾長22-35センチメートル。肩高80-105センチメートル。体重29-52キログラム。背面の毛衣は濃赤褐色、体側面の毛衣は淡黄褐色、胴体や尾の腹面の毛衣は白い。耳介背面、四肢の外側の毛衣は淡灰褐色。尾先端の体毛は黒や暗褐色。
脳頭蓋(眼窩より後方の頭骨)が顔面頭蓋(眼窩後端より前の部分)の1/3と短い。上唇は突出し、可動性がある。上顎小臼歯は左右3本ずつある。頸部や四肢は非常に長い。眼下部(眼下腺)と蹄の間(蹄間腺)に臭腺がある。
オスのみアルファベットの「S」字状の先端が前方か上方に向かう角がある。角長25-44センチメートル。角の断面は卵型で、角の表面には25-35本の節がある。オスは額の毛衣が濃橙褐色、メスは額の毛衣が暗褐色。乳頭の数は4個。
- L. w. walleri ミナミジェレヌク
鼻骨長4.9-5.4センチメートル。
- L. w. sclateri キタジェレヌク
鼻骨長7.4センチメートル
分類
- Litocranius walleri walleri (Brooke, 1878) ミナミジェレヌク
- Litocranius walleri sclateri Neumann, 1899 キタジェレヌク
生態
砂漠やサバンナに生息する。ペアもしくはオスと2-5頭のメスからなる家族群で生活する。
食性は植物食で、木の葉、芽、枝、花、果実などを食べるが、草は食べない。高所にある葉は後肢だけで立ちあがりながら食べる。水分は食物から摂取する。
繁殖形態は胎生。妊娠期間は103-210日。1回に1頭の幼獣を産む。
画像
参考文献
- 『アフリカにゲレヌクをおって 』(黒ひげ先生の世界探険)、サンマーク出版、1980年
関連項目
- ウシ科
- ブラックバック亜科
外部リンク


![動物事典 ジェレヌク [ Litocranius walleri ]](http://animalchain.site/image/m_2056.jpg)

