愛宕神社(あたごじんじゃ)は、群馬県館林市西本町の神社。

歴史

社伝によると、文武天皇4年(700年)に創建された。役小角が山城国(現・京都府)の愛宕神社から分霊を勧請したという。文永10年(1273年)に鎌倉幕府第5代執権北条時頼によって社殿が造営されると共に、別当寺として『興蔵寺』を境内に創建した。

室町から戦国にかけて館林の領主は赤井、長尾、北条氏と移り変わったが、そのいずれからも崇敬を受けた。天正18年(1590年)館林に入部した榊原康政は、文禄年間に当社を「館林市中総鎮守」と定めて社地5,000坪超を安堵し、慶長7年(1602年)には榊原氏の祈願所に定め、社殿を修復した。

徳川綱吉は館林藩藩主になったのちに、寛文9年(1669年)に社殿を全て改築し、葵の紋章を付して祈願所とし、また自筆の「芦鷺絵」を奉納した。さらに綱吉が江戸幕府第5代将軍に就いてからは、元禄10年(1697年)に社殿が修築されて公儀普請所に指定され、以後幕末まで社殿の修理は幕府または館林藩により行われた。

明治初期、「館林総鎮守」は、近代社格制度に基づく「郷社」に列せられた長良神社に取り上げられ、その摂社となった。

1908年(明治41年)の神社合祀により、周辺の5社が合祀された。

文化財

  • 青石地蔵板碑(群馬県指定重要文化財 昭和48年8月21日指定)

交通アクセス

  • 館林駅より徒歩10分。

脚注

参考文献

  • 館林市史編さん委員会 編『館林市史 別巻 館林の寺社と史料』館林市、2020年
  • 川島維知 著『館林双書 第15巻 館林の社寺』館林市立図書館、1986年

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